どうも蒼き魂のブルースマン、ダリーウメモです。今回はマジメにギターのお話です。
今日はブルース、特にデルタブルースをギターで弾く上で必須となる「オープンチューニング」について詳しく解説します。
デルタブルースでオープンチューニングスタイルのギタリストといえば、サンハウスやロバート・ジョンソンが有名ですね。
覚えるべきチューニングはオープンDとオープンGの2つだけです。
面倒臭く見えますが、慣れると簡単です。
オープンチューニングがどんだけすごい音が出るのか?はこの動画で確認してください。
「オープンチューニングなんて面倒くさいしウンコ」とか言ってる奴、このギターの音聞いてもまだ言えんの😎?@dallyumemo I'm Blues man in Japan. #blues #guitar #osaka #ギター #ブルース #openg pic.twitter.com/JpKGLWWqfH
— ダリーブルース@本人です (@DallyUmemo) March 1, 2020
このようにスライドバーを使えば、かなりブルースっぽい音が出ます。
最初にオープンチューニングの特徴とまとめておきます。
- 開放弦を全弦鳴らすとメジャーコードのGとかDになる。
- 運指が苦手でもスライドバーをある程度練習すれば可能。
- バレーコードとかが無いのでレギュラーチューニングよりも簡単。
- スライドバーで弾けば独特のサウンドを得ることが可能。ブルース以外にもハワイアンサウンドにも応用可能。
- 少し弾けると知らない人からはびっくりされるので嬉しい・・・等々。
以下、解説していきます。
オープンチューニングの特徴。スライドバーを使ったデルタブルースなどのギタースタイルには必須。独特のサウンドをマスターしよう(ハワイアンなゆるいサウンドも可能)。
ギターのレギュラーチューニングって6弦から1弦の順番で行くと「EADGBE」ですよね。ここまではだいじょうぶですか?
下記の通り。
しかし!ご存じの方も多いとは思いますが、戦前ブルースを中心に、全ての曲がレギュラーチューニングで演奏されているワケではありません。
先ほど述べたオープンチューニングというチューニングで演奏されている曲がかなり多いんです!
デルタブルースと言われるアメリカ南部の州で生まれたブルースにはよくオープンチューニングが使われます。
重労働で指が思うように動かなくなってしまった人でも弾きやすいのも、多く使われている原因だと思います。
テキサスブルースとかではあまり使われません(ブラインド・レモン・ジェファーソン、ライトニン・ホプキンスなどはレギュラーチューニングしか使いません。レッドベリーやビッグビルブルーンジーもそうです)。
デルタブルースのオープンチューニングのスライド奏法で有名どころはロバートジョンソンとかサンハウス、ブッカ・ホワイトとかですね。
関連:【戦前ブルース】伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンの凄さの理由とは?確かにギターの音が悪魔的にヤバい。名曲と共に解説します。
伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンの凄さの理由とは?歌詞とギター奏法がヤバい。名曲とギタースタイル、チューニングと共に解説。 悪魔のブルース!サンハウス【Son House】。生と死を叫んだブルースマンの物語。名曲デスレターがあまりに有名。オープンチューニングと言っても基本的に「オープンDとオープンG」の2種類しかないので何とか覚えていきましょう。
ブルースでは必須の覚えるべきオープンチューニングは2つだけ!チューニング変更は面倒だけど頑張ろう!弾くとかっこいい!
オープンチューニング、音程変えるのクソ面倒臭い。
マジで面倒くさかったので、35歳までやったことありませんでした。でも、オープンチューニングスライドバーでやると割と下手くそでも「おおっ」って素人からは言ってもらえる説。。。
— ダリーブルース@本人です (@DallyUmemo) May 1, 2019
とにかく最初は面倒くさい。ギターの弦が切れないかも心配。
面倒くさがりのぼくはオープンチューニングをまじめにやり出したのは35歳超えてからでした・・・。
ただでさえぼくは緊張体質なのにライブ中なんかに即座にチューニング変更なんかできないっつーのみたいな(まあ即座にできなくても、その間にしゃべくりでつなげればいいのでしょうがそんな自信も最近、特に失せた爆)。
とりあえず、気軽に弾いてみよう。
面倒くさくてもやらないといけない理由がそこにある。
ブルース成立のルーツにも関わる大きな問題もはらんでいるのだ…。
なんてこと言いましたがとりあえず曲聞いてもらった方がはやい。オープンチューニングにするとこうなります。
まずはオープンGからやってみよう!ロバート・ジョンソンのオープンGの名曲クロスロードをまずは聞いてみよう。
はい。鳴ってます。大いに鳴らしてます。
さすがロバートジョンソン。伝説のブルースマンです。生きざまもギターもすごい人ですね。
いちいち歌詞もかっこいいのがロバートの特徴ですね。エリック・クラプトンもカバーされてますね。
ロバートについてはこちらもどうぞ。
関連:【戦前ブルース】伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンの凄さの理由とは?確かにギターの音が悪魔的にヤバい。名曲と共に解説します。
おすすめ教則本:ブルースギター弾き語りしたい!おすすめは打田十紀夫さんのデルタブルース教則本ギター・スタイル・オブ・ロバート・ジョンソンです!!
この曲は「オープンG」というチューニングで弾かれています。
あるいは当時はSPレコードですからLPレコードとは違う回転数が影響しており、高めに録音されている可能性もあります。
色々と調べてますと、わざと回転数を上げて録音して独特の味をつけることを狙ったレコード会社もあったそうです。
確かにオープンGにして2フレット目にカポタストを設定すると(全音上がってオープンAとなります)戦前ブルースっぽい、ロバートジョンソンっぽい響きになるので興味ある人はやってみてください。
そのままオープンAにするとヘタすると弦が切れる可能性があるのでご注意下さい。
実際、ぼくがオープンGのチューニングで弾くとこんな感じです↓2フレット目にカポタストしてるので正確にはオープンAです。
インスタグラムで外人の方から「このshitはフォローに値するぜ!」と言われた動画です。@dallyumemo I'm Blues man in Japan. #blues #guitar #osaka #ギター pic.twitter.com/RVCjXf1hNb
— ダリーブルース@本人です (@DallyUmemo) April 2, 2018
オープンA最強説@dallyumemo I'm Blues man in Japan. #blues #guitar #osaka #ギター pic.twitter.com/OAWMprQwRW
— ダリーブルース@本人です (@DallyUmemo) October 25, 2019
オープンGチューニングの設定方法。図で解説。レギュラーチューニングからだと1弦と5弦と6弦を全音下げで完成です。5弦がルート音になります。
オープンGで生まれた名曲はすごくたくさんありますが…。サンハウスのデスレターをまずは聞いてみてください。
はい。デルタブルースの巨人、サンハウスのこの曲は以前この記事でも紹介しましたね…。
ま、すごい迫力です。 悪魔のブルース!サンハウス【Son House】。生と死を叫んだブルースマンの物語。名曲デスレターがあまりに有名。
オープンチューニングにした場合、スライドバーというものを使います。口紅のケースやナイフやペンを使うブルースマンもいます。
スライドバーいろんな材質がありますが、真鍮や鉄製でいいのではないかというのがぼくの個人的な意見です。
ガラスは落とすと割れる危険がありますが、ガラスが好きな人もいます。
オープンGのメリット・デメリットを紹介。
●ぼくからみたオープンGチューニングのメリット
★2弦、3弦、4弦がレギュラーチューニングと同じなので非常に音階がわかりやすい。
★キース・リチャーズの気分になれる。またはマディウォーターズの気分になれる。
★6弦はほとんど使わないのでソリッドなテイストの音色になる。ムダが一切無い!
一方、デメリットは?
●ぼくからみたオープンGのデメリット
★6弦ではなく5弦がルート音であるという気持ち悪さ。最初拒絶してしまいましたからねダリーは…。
★1弦がルート音ではないのでスライドした時に何となくダイナミックな音が出しづらい。ルート音出すためには5フレットまで1弦をスライドさせなあきまへん。
★しかし、上記の若干のとっつきにくさがオープンGの魅力である事も事実。古いバイクを乗りこなす感覚に似ている?!
オープンGは以上です!みんなも色々試してみよう。
RLバーンサイドのオープンGカッティングはヤバいのですが、ぼくも必死でカバーしてみました。
関連 【R.L.Burnside】RLバーンサイド!ミシシッピの激ヤバブルースマン!
では次は、オープンDの説明に行きたいと思う
オープンDも様々なブルースマンが使ってますよね。
※下記動画は正確にはオープンDより1音高いオープンEです。
ブッカホワイトは絶対オープンDだと思っていたのだがオープンEでした。
運指はオープンDもオープンEも同じ。
で、この御仁、ミシシッピ・フレッド・マクダウェルもオープンEである。弦は切れないか心配でしたが、意外と切れません。やってみてください。
うむ。すばらしい。中毒性のある呪術的なリズムである。
これをカバーするのは本当に難しいぞ!近くはなるが絶対彼には追いつけないようになっているかのようだ・・・。 ぼくも相当練習したのだが・・・。
ちなみにフレッドマクダウェルに関しては別に記事にもしています。
関連:Mississippi Fred McdoWell(ミシシッピフレッドマクダウェル)が激ヤバイ件
最近、オープンD熱が久々に加熱したこともあり、ぼくのギター動画も貼っておきます。
関連記事:ダリーウメモのギター動画のまとめて見たい!ツイッターモーメント画面から見れます。
Instagramでも多数弾き語りしてますのでまたどうぞ。
Blogにも貼るために…
オープンDです。たまに弾きたくなるのです。 やはりまーダイナミックですね…。オオヤケにも聴きやすいスケールなんだと思います。ナマ言うてすみません。@dallyumemo I'm Blues man in Japan.#blues pic.twitter.com/fhXiE38gpH— ダリーブルース@本人です (@DallyUmemo) August 18, 2017
オープンDでいろいろ広がりますよ。
オープンDチューニングに憂歌団の「嘘は罪」の歌詞をのせて歌ってみた。
ちなみに嘘は罪は原曲は外国の知らんオッサンのジャズです。憂歌団バージョンはこちらから▶︎https://t.co/alf0F4aBpN@dallyumemo I'm Blues man in Japan. #blues #guitar #osaka #弾き語り #邦楽 #オープンチューニング pic.twitter.com/5RYXk0NEXP
— ダリーブルース@本人です (@DallyUmemo) February 8, 2020
本来はオープンGのマディウォーターズの曲もオープンDでやってみたり・・・
オープンDのマディウォーターズ pic.twitter.com/bpKABbkiNh
— ダリーブルース@本人です (@DallyUmemo) December 8, 2019
オープンDチューニングの方法を図で解説。
それではオープンDのメリットを紹介していくよ。
●オープンDのメリット
★1弦と2弦の音の関係性がレギュラーチューニングと同じなので非常にそこは弾きやすい。
★何と言っても音がダイナミックである(全ての弦を多用する)。1弦がルート音で鳴るのも大きいですな。
★ブルースっぽくない音も出そうと思えば出せる。カントリーっぽい弾き方もできる。エモい無国籍な感じも弾ける。例はこんな感じ↓
祝福するぜ…
バッドラックなブルースマンから最高のオープンEでよ……
あ、カポ2でEにするやつです…
まだまだぶっ飛ばして行こうぜ…@dallyumemo I'm Blues man in Japan. #blues #guitar #osaka #ギター #うたコン #ブログ https://t.co/y4KuWxv3XD pic.twitter.com/6ADU3rTgZv
— ダリーブルース@本人です (@DallyUmemo) February 7, 2020
一方、デメリットは…。
●オープンDのデメリット
★あまりに万能型のため、ブルース知っている人からすれば「オープンDでしょ?ど定番来たね~!」と言われる可能性がある。
★ぼくが思っているだけかもしれないが、プレイヤーの力量がある意味、オープンGよりもバレやすい感じがする。ゴマカシが音階が素直すぎてあまり効かないのである。 その分表現の幅は大きい。
★とは言ってもあまりデメリットは見当たらない。強いていうならスライドバーをはめた指がすこしバカになってレギュラーで弾いたときに動きが悪くなる・・・位のものではないだろうか…。
結論:オープンチューニング&スライドギター初心者はオープンDから始めた方がわかりやすいかも
初心者には6弦がルート音になるのは安心感がありますよね。
最後にブルースギターに絶対オススメ教則本を紹介しておきます。
ロバートジョンソン はオープンGがかなり多いです。
関連;ブルースギター弾き語りしたい!おすすめは打田十紀夫さんのデルタブルース教則本ギター・スタイル・オブ・ロバート・ジョンソンです!!
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