家族葬とは。一般葬との違いは?葬儀の後で面倒になることもあります。

家族葬

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「家族葬」って何?という疑問に今日はぼくなりに答えてみます。

ちなみにぼくは葬儀社にも出入りしていた会社で働いていた経験があります。



「家族葬」ってよく聞くけど、その定義は何なのか?

4.5年くらい前から結構メディアなんかでも取り上げられるようになった家族葬。普通の葬式とは一体どこが違うのか?まずそこから説明したい。

その前に今までのいわゆる一般的な葬式(一般葬)の特徴をあげてみたい。

●香典を取る。要は参列者から現金の形でお金を援助して頂く。喪主は援助して頂いた方にお返しをしなければならない。

●故人の親族以外の参列者も葬式に来る。例をあげるなら会社関係、学生時代の友人、近所の方など。

●上記の理由から参列者が多くなる傾向。 葬儀の告知も短時間に方々にしなくてはいけないので大変な面もある。

 

このあたりですかね。一方、家族葬はどうなのか?というと

 

●葬儀に来る人は家族、親族のみ。どこまでの親族を呼ぶのか?という明確な定義はない。よって後ほど親族間でもめる事もあり得る。どこまで亡くなった方の事を告知するのか?の判断を喪主はしなくてはならない。

香典は取らない。すなわち葬儀の費用は全額喪主の世帯の負担となる。お返し、返礼品などの煩わしさがない反面、「なんで香典を受け取ってくれないの?」と反発する人も出て来る可能性あり。しかしだんだんこの形態が一般化されつつあるのも事実です。

●上記の通り「どこまでが家族なのか?」が曖昧な面があるので葬儀の後でトラブルが起こる可能性がアリ。「なんで知らせてくれなかったのか!」と故人の友人等が押しかけてくる可能性もアリ。

●いわゆる家族以外の人、葬式に呼ばれなかった人々は年末に「喪中ハガキ」という形によって故人の死を知るパターンが非常に多い。よって年末になると故人の家族の家に結構な数の「進物線香」が色んな方面から届く例もある。

ザラッと言うとこんな感じ。結構どっちも面倒くさそうだよね(笑)ここで注意喚起したいのは・・・。

「家族葬」って言葉に踊らされてないですか?シンプルでコンパクト、そして費用も抑えられると思ってませんか?




「家族葬」ってのは絶対的ニーズが生まれたのは確か。故人の高齢化が進み、葬儀をする側もどんどん派手な葬式は別にやりたかない、費用は抑えたいって人が全国的に増えているから。

豪華な葬儀でなかったら文句を言う親戚なんて昔はいたのかもしれないけれどそんな人少なくなってますよね。

葬儀屋もそれをわかってるから売上と儲けは少なくなってしまうけれどそれも一つの形態として認知し、売り出したのはここ五年位のお話。

それまではなるべく一般葬だけで葬儀屋も商売したかったはずなんですね。

簡単にすみそうな「家族葬」っていう魅力的なワードの裏側。

走るお坊さん

上記の家族葬での特徴の二番目でも述べましたが家族葬っていうのは香典を取らないんです。それって葬儀の後の煩雑さと費用は減らす効果があります。

でも、当然ながら、葬儀自体の費用は全額喪家負担ですからね。

葬儀費用の総額は抑えられても(だいたい規模にもよりますが50万から80万とされている)負担額はあんまり従来の一般葬儀と変わりは無いのじゃないの?むしろ増えてませんか?っていう。

一般葬の平均費用って中々算出が難しいのですが大体140万から150万位でしょう。香典でまかなえるのはその半分くらいでしょうね。負担額はほぼ同じじゃねえかっていう。

ま、時代が進めばこの一般葬儀単価も落ちてくるのでしょうが…。葬儀する側もどんどん費用に対してシビアになってきてますからね。この傾向は中々止まることはないでしょうね。

葬儀の後の事を考えると「家族葬」の方が従来の葬儀の後よりも色々大変だ!っていう笑えない話もあります。

さっき言ったように「なんで亡くなった事を教えてくれなかったんだ!」っていう人も出てくるでしょうし。ま、そんな事言う人もいないほどどんどん人間関係もこれからはもっと希薄になってくるのかもしれませんが爆…。

本当に「家族葬」でいいの?踊らされてませんか?

はい。それに皆さん気づきだしたのかいわゆる人が亡くなったらそのまま火葬場へ…。という「直葬」という形も増えているようです。ま、究極的シンプルですわな…。

最近ぼくはもう「いい悪いのハナシじゃねえなもはやこれは」って思ってしまいますね。

時代の流れってものがありますからね。それには逆らえない。

海外見ても海外の葬式事情って日本よりもずっとシンプルな感じですよね。戦後、日本は葬式に少しカネをつぎ込みすぎたのかもしれませんね。その反動、揺り戻しが今葬儀業界を直撃しているわけですな。南無三。

最後にメメントモリ…。「死を思え」的な曲を。

 

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