漫画版「人間失格」伊藤潤二を読んでみた感想。主人公の描いた絵が最適化されている。

ダリーブルースの描いたアート Purple Rain

太宰治の人間失格はあまりに有名な小説ですよね。

原作を一回読んだこともありますが、ここまで暗い話だったとは・・・と再認識しました爆。

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圧倒的に暗い状況の中でも妙にのんきな雰囲気もあり、そこがまた「治らない病気感」を感じます。

ダメな男、「茶碗を女房にひっくり返されても怒らない男」の末路。

※茶碗元ネタ・・・↓

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主人公が描いた絵をくまなく表現できるのはホラー漫画家の伊藤潤二先生の人間失格の大きい強みだなと。

ダリーブルースの夜

葉蔵(主人公の名前)って挿絵とか漫画とかも描いて生活してたんですね・・・。完全にその部分は忘れてました。

その葉蔵が描いた不気味な絵を伊藤潤二先生は過不足なく表現できるんですよね。だってホラー漫画家ですからね。

 

学生の頃描いた自画像の不気味さがすごく良かったですね。葉蔵が描きそうな絵なんですよほんとに・・・。

 

主人公、覇気は全くないわけですが、女性にモテまくります。

伊藤先生の描く女性は皆、戦前の女性らしい朴訥とした魅力を持っています。その女性たちみんなに、主人公葉蔵は歯切れの悪い、どっちつかずの、八方美人的な対応をしていくわけですが、それが女どうしの闘争のタネになってしまうのです。

 

今の時代言っちゃいけないのかもしれませんが、一言で言うと「男らしくない」です。

でも葉蔵は葉蔵で幼少期に割と悲惨な目にもあってたりして、まー彼は彼なりに苦しむわけです。

しかしながら、やっぱりどうみても彼の苦しみは「自己中で自意識過剰」に見えてしまいます。と言いつつ、周りの女性も自己中っちゃ自己中です。

3巻完結という構成は神。

ダラダラ続くわけでもなく、はしょりすぎるわけでもなく、人間失格、転がり落ちる過程を忠実に画像化していく、伊藤潤二先生の「単純な経験値の高さ」には驚きです。

レベル80の人だったら武器がこん棒でもクソ強いじゃないですか。そういう感じです。

まとめ:戦前自堕落を気軽に見たい人は是非。

戦前はジジババも少ないし、すぐそこに底なしの貧困が可視化されていたりで、何でも割とむき出しなんですよ。室町時代とかもむき出しなんですが(後醍醐天皇推し)。

戦前はヤバい薬も合法だったりする時代なので、割と地獄を見ます(笑)。

というわけで今回は以上です。

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